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日々の暮らしの中で、心に残った小さな出来事やその日の私の思いを記憶に残したい・・・


by tmsay-612
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洗濯物を干しながら、空を見上げると、まるで綿菓子をちぎって空に並べたような白い雲がたくさん浮かんでいました。今朝のニュースでの東北や九州の集中豪雨のことを気にかけながら梅雨の晴れ間の空をしばらく眺めました。東京では「果てしなく広がる空」を見ることは出来ません。湘南で育ち海の匂いや風の音を日常に感じ、箱根の山々、その向こうに見える富士山を眺めながら育った私は東京の建物で区切られた空しか眺められない毎日はとても寂しく思っています。そんな私がいつも身近においている本が「癒しの季節ノート」、著者は気象キャスター、エッセイストの倉嶋厚さんです。倉嶋さんは以前、ニュース番組の中で天気予報を面白く分かりやすく伝えると同時にお花の便りや季節の俳句・短歌なども紹介してくださるとてもユニークな気象キャスターとして知られた方です。その後しばらく病気をされていたようですがまた執筆活動をされています。偶然私の家の近所に住んでいらして時々スーパーでお見かけしますのでお元気になられたのでしょう。
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この本は四季折々の綺麗な写真とその季節にちなんだ「ことば」を分かりやすく解説しています。目次は四季に分かれていてそれぞれの表題は「薫風」「秋園」「寒立」「踏青」です。なんとも趣きのあることばでしょう・・・倉嶋さんの本はこのほかにも日常では使わなくなってしまった季節を彩ることばの数々をたくさん紹介していて自然の奥深さ美しさを教えてくださいます。この本の中のユリを取り上げているところで                             夏の野の 繁みに咲ける姫百合の 知らえぬ恋は苦しきものそ            (大伴坂上郎女)という歌を紹介されています。この「姫百合」は朱華の姫百合と淡いピンク色の姫小百合の両方の説があるようです。そういえば、リンクさせていただいている「いんぷれぴ」のステラさんが昨日とても綺麗な姫小百合を紹介してくださっていました。それを見せていただいて私は「この歌には姫小百合のほうがやっぱり合うわ・・・」と心の中で思いました。東京でも、何でもない暮らしの中で「眼」と「耳」と「心」を開いて小さな季節の数々を感じて過ごしていきたいと思う日々です。
by tmsay-612 | 2006-07-04 18:16 |