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日々の暮らしの中で、心に残った小さな出来事やその日の私の思いを記憶に残したい・・・


by tmsay-612
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お盆のこと

朝から、お盆の帰省ラッシュのニュースが流れています。そういえば、ひと月遅れのお盆です。ふるさとを離れて、長年東京で暮らす義父母は特別にお盆の習わしをすることはなく、私も嫁いでから義母からお盆の迎え方について教えていただいたことはありません。実家で暮らしていた時も、核家族でしたので、お盆を迎える行事を準備したことはありませんでした。

倉嶋さんの本を読んでいると、お盆についての子供の頃の思い出が書かれていました。
お盆が近づくと、死んだ人が通れるように草を刈って盆路を作ったこと、子供達は、野山へ行って「盆花」「迎え花」・・・オミナエシ、オトコエシ、カワラナデシコ、キキョウ、ミゾソバ、ミソハギ等などを摘んできたこと、お母さんは台所で盆支度に忙しかったこと・・・( 「季節の366日話題辞典」「花の季節ノート」 より)先立った家族や、祖先を偲ぶお盆の習わしは、年をとられた今でも記憶にしっかりと刻まれているようです。

そういえば、私は子供の頃、お彼岸やお盆のころになると、母と一緒に鎌倉霊園にある、ある方のお墓参りに行っていました。いつもきれいなお花を持ってお墓にお参りして、長い時間手を合わせている母の後姿を見て「いったいだれのお墓だろう・・・」と思いながら私も母の真似をして手を合わせていた記憶があります。今思えば、そんなよく知らない方のお墓参りに、いつも付いていったのは、帰りに鎌倉駅の駅前にある川端康成も通ったという「イワタコーヒー店」で美味しいケーキを食べさせてもらうことが楽しみだったのかもしれません。

大きくなってから、そのお墓は、父が大変お世話になった方のお墓ということを知りました。今になって思うと、ふるさとを遠く離れた湘南で私たちを育てていた母は、お盆やお彼岸に、自分の親や祖先のお墓参りのために遠い故郷に戻ることができないその思いと、父を支えてくださっていた亡きその方への敬意と感謝の気持ちでお参りしていたのかな、と思います。

我が家は、お盆だからということで何も行事はしません。それでも、大好きだった私の父や、夫と結婚してからずっと、至らない孫嫁を可愛がりたくさんのことを教えてくれた夫の祖母など、今は亡き家族や、私たちに繋がる人々のことを思い出し、心でお盆を迎えられればと思っています。

お盆のこと_a0072737_1649138.jpg

数日前、はじめて育てているバラの4つ目の花が咲きました。今までの3つとちがい小さな蕾で、すこしピンク色に色付くまで蕾があることに気がつきませんでした。暑い夏の日差しでも元気に私を楽しませてくれました。
by tmsay-612 | 2006-08-12 17:11 | 雑感